警視庁が東京都内のアミューズメントカジノ80店舗を一斉検査した結果、48店舗で風営法違反が判明した。違反率は6割に上る。現金を賭けない娯楽施設として急増してきた業態だが、実態は法規制を無視した営業が横行していた。
警視庁保安課は12月に初の一斉立ち入り検査を実施した。対象は都内全域の店舗。検査の結果、84件の違反行為を確認した。
最も多かったのはチップを飲食物などと交換する行為で26件。チップの店外持ち出しが13件。いずれも風営法で明確に禁止されている。同課は全店舗に口頭指導を行った。
換金可能な「ウェブコイン」の実態
検査で新たな問題が浮上した。スマートフォンアプリで管理される「ウェブコイン」というポイントシステムだ。69店舗で導入されていた。全体の8割を超える。
このポイントは複数店舗で共通利用できる。ゲームで獲得したチップをアプリ上のポイントに変換する仕組みだ。インターネット上では換金を行うやり取りも確認されている。
警視庁は現金化される懸念があるとして警戒を強めている。同課は次のように指摘した。
違反行為が従業員にも周知されていない実態があった
悪質な場合は是正措置をとる方針だ。
違法賭博への入り口
都内のアミューズメントカジノは急増している。2021年には約60店舗だった。現在は約200店舗。3倍以上に増えた。
専門家は違法賭博につながる可能性を指摘する。静岡大の鳥畑与一名誉教授はこう述べる。
アミューズメントカジノの国内のプレーヤーが、お金を賭ける実際のカジノにつながる潜在的な需要が高まっている
実際に違法賭博への流入も起きている。今年3月、警視庁が新宿区内の違法賭博店を摘発した。その際、客の一人はこう話した。
アミューズメントカジノに行き始めて、金を賭けられる店の存在を教えてもらった
鳥畑名誉教授は警鐘を鳴らす。ウェブコインの普及で換金性の要素が加われば次のようになるという。
放置できない問題になる違法カジノやギャンブル依存症の入り口となる危険性があるという。
アミューズメントカジノはゲームセンターと同じ扱いを受ける。風営法上、5号営業に該当する。許可が必要だ。しかし、法規制への理解が不足している店舗が多い。警視庁は適正な営業を呼び掛けている。







